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デンマーク ・ ヘルシンガーからの便り  57

「石上純也氏 オペル賞を受賞」

2019/12/8小野寺綾子 / ヘルシンガー


石上純也は、2019年デンマークで新しく創立されたオベル賞を受賞しました。 この賞はデンマークのビジネスマンであったヘンリック・オベル(Henirik Obel 1942-2014)の遺言によって、彼の資産をもとに作られたオベル財団(Henrik Frode Obel Foundation)より、毎年人類の進化に貢献したプロジェクトに贈られます。 賞の対象となるのは建築作品ですが、過去5年以内に作れたにランドスケープデザイン、マスタープランも含まれます。 賞金は10万ユーロ(約1200万円)です。
今年のテーマは「建築を通したウエルフェア」で、石上純也が栃木県那須塩原市のホテルに設計したアート・ビオトープ「水庭」が評価されました。

2019年10月22日に授賞式は、オベル氏の出身地オールボーにあるウッソンセンターで行われました。 受賞者はコペンハーゲンの王立建築アカデミーで公開講座をすることになっており、10月23日午前中に行われた講演会は学生たちで超満員だったと聞きました。
同日午後5時からはデンマーク建築センター(DAC)で、石上純也のプロジェクト「平和の家」について対談がありました。 2014年に石上純也がデンマークの設計事務所と組んでのコンペで勝ちました。
「平和の家」(House of Peace)は、4人のデンマーク人の音楽家、建築家、元バレーダンサー、ビジネスマンなどが発起人になって始めた平和を考えるための場所プロジェクトです。 開発が進むノウハウンの港に平和の家を浮かべる構想です。 すでにコペンハーゲン市から建築許可を取っているとのことです。 人工の島の外見は雲のような有機的な形をしており、中で人が瞑想したり、船を浮かべることができる洞窟です。 2014年にコンペの計画を見たとき、海に雲が浮いている図しかなく、素材、スケールや構造がはっきりわかりませんでした。 昨年パリであった石上純也の個展に、「平和の家」の模型が展示されていて、海底から雲形の島を支える方法が展示されていました。 コンクリートで作られる島は3億5千万クローナ(約56億円)の資金が必要ですので、どこかの大金持ちや財団が寄付をしてくれない限り、計画が実現するのはかなり難しいでしょう。
対談は一時間ほど石上純也と発起人の一人である音楽家のカスパー・ワインデングの間で行われました。 カスパー・ワインデングの言葉の端々に彼が石上純也設計の「平和の家」に入れ込んでいる情熱が伝わってきました。

http://obelaward.org/award/  オベル賞のサイト(英語)
http://houseofpeace.dk/the-project/ 平和の家のサイト(英語)

写真は全て小野寺綾子氏撮影
全ての内容について無断転載、改変を禁じます。

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■ 王立建築アカデミーで行われた公開講演会は、講堂が超満員だった。

■ 王立建築アカデミーで行われた公開講演会は、講堂が超満員だった。

■ 王立アカデミーでの講演会の様子。

■ 王立アカデミーでの講演会の様子。

■ DACであった発起人と石上純也の対談。背後に「平和の家」の図がある。
建物の後ろに国会図書館ブラックダイアモンドの黒い影や運河が見える。

■ DACであった発起人と石上純也の対談。背後に「平和の家」の図がある。
建物の後ろに国会図書館ブラックダイアモンドの黒い影や運河が見える。

■ DACであった発起人と石上純也の対談。背後に「平和の家」の図がある。 建物の後ろに国会図書館ブラックダイアモンドの黒い影や運河が見える。

■ DACであった発起人と石上純也の対談。背後に「平和の家」の図がある。 建物の後ろに国会図書館ブラックダイアモンドの黒い影や運河が見える。

■ 平和の島にはたくさんの人が入れ、平和について考えたりすることができる。

■ 平和の島にはたくさんの人が入れ、平和について考えたりすることができる。

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